2011年4月30日土曜日

フジミ ポルシェ911GT3R「初音ミク X GSRポルシェ」 Type B 製作記 その5

ゴールデンウィーク到来。休みをうまく繋いでいくとずいぶんと長い休みになり、色々な計画をお持ちの方も多いのではと思います。
私の計画は模型三昧ぐらいで大きな計画はありませんが、じっくりと時間をかけて塗装やマテリアルを使った実験をしたいと考えています。

さて、唐突ですがミクポルシェの方は進んでいません・・・。
タイヤの側面に書いてある「HANKOOK」のロゴを塗装で入れたくて手間をかけています。
データはリンクさせていただいている hal​tic​a さんのこちらにあり、ありがたく活用させていただいているわけですが、アルプスのMD-5500で作ったタイヤデカールで、仕上げにセミグロスクリアをコートして違和感なくできるのか不明なので、「CADILLAC ESCALADE」以来2度目となるエッチングでタイヤテンプレートに挑戦してみました。

今回も「F式」で進めます。

データはイラストレーターで作成しています。
今回はなるべく腐食する部分を少なくしてエッチングする時間を短くするようにしてみました。白い部分が腐食する部分ですので、この部分を極力少なくしています。
両面を同時に腐食させますので、二つの画像があります。余白にトンボを入れておくと位置合わせが楽になります。

細かい手順は、当方の拙作ブログにありますので重複する部分は割愛します。


前回は保温用のヒーターを直接エッチング液の中に入れて温度を保ちましたが、片付けの時に汚れるので、今回は保温用のヒーターで水を温め湯煎を行いエッチング液が40度から45度の温度になるようにしました。


0.1ミリの洋白版で作りましたので、5分程度で完成しました。
光に透かすと黒で遮蔽しなかった部分が溶けているのがわかります。
黄土色のような文字の部分は片面だけのエッチングで貫通していません。


エッチングが終了したら、重曹水に付けます。エッチング液(塩化第二鉄)と重曹(炭酸水素ナトリウム)が反応して泡がでてきます。
泡がでなくなったら水で洗浄し完了です。


タイヤの前後の径が違うので2種類作ってあります。
フロントタイヤ用のステンシルは、真ん中にある文字の部分がうまく転写できていません。
トナーがうまく転写できなかったか、台紙として使ったインクジェット用の紙が盤面に残ってエッチングができなかったのかと思います。
エッチング時間が短いのですが、トナーを載せた黒い部分が不均一だったことで一部表面が侵食され荒れている部分があります。
まだまだ、納得したものができませんので、さらに挑戦していきたいと思います。
 
 
 

2011年4月19日火曜日

タミヤPENNZOIL NISMO GT-R(R34) 製作記 その5

「Only Human」・・・かなり昔の曲です。今回の大震災とこの歌詞を重ね再び聴き始めました。「苦しみの過ぎた場所に幸せが待つというよ・・」「強く前え 進め」 被災地の一日も早い復興をお祈りします。

さて、自分の覚えをかねて製作記の続きを進めていきます。製作記の流れを一括して見たいというありがたい方は「製作記(PENNZOIL NISMO GT-R(R34)」から御覧ください。

運転席周りはシートベルトの追加とメータースイッチにトグルスイッチを付けたぐらいでほぼキットのままです。
シートベルトはいつもの板おもり(厚さ0.14ミリ)を使用していますが、今回は新たな試みとしてこの板オモリに凸凹のあるメッシュシートを押し付け、板オモリの表面に生地のような模様を表現してあります。(写真をクリックして拡大した写真を見ると辛うじてそのような風に見えるかな・・・という程度のものが見えます。)


こうして見ると室内配線もトグルスイッチもほとんど見えませんねぇ・・・自己満足の世界でしょうか・・・。


ボディーの裏面はキットのままです。塗り分けをするだけでも結構見栄のいいものになります。さすがにタミヤです。


塗り分けはボディーの下回りをグロスブラックで塗装しました。窓枠の部分も同じくグロスブラックで塗りました。
窓枠部分は本来ゼミグロスブラックなのでしょうが、このあとクリアーコートもしますので、グロスブラックで塗っても問題ありません。


フロントウィンドウの上部の帯のデカールは、AXIAスカイライン R32 の反省を踏まえ十分な乾燥時間を置きクリアを重ねてあります。クリアの希釈はクリアパーツの曇り(表面の溶解)を防ぐために今回もクレオスのミスターうすめ液を使用しています。


デカールを貼りましたが、ボンネット部分のPENNZOILの「N」と「L」の部分は凹になじまない部分は切ってあとからブラックでタッチアップしました。
写真はタッチアップ前で、破れたように写っています。


一回目のクリアはアクリルラッカー系のFOKのクリアを薄めに希釈して、デカールの馴染み吹きをしました。
ここではデカールを馴染ませるためのクリアなので厚吹きはしません。というか厚吹きしてしまうと乾燥まで時間を要しますし、中途半端なアクリルラッカーのクリアの乾燥は以後のウレタンクリアの塗装の際に悪影響を及ぼすことになります。

クレオスのミスターカラーGX スーパークリア3 はかなり乾燥に時間を要するのでウレタンクリアの下地として使用する場合は注意が必要です。


今回から日本ペイントの「nax20LX」を使用しています。写真のものはウレタンクリアを吹きっぱなしで硬化した状態のものですが、艶といい平滑感といいかなりよい線を行っていると思います。


KOVAXの#1500、#2000の耐水ペーパーで塗面を平滑にし、3Mの「ウルトラカット2-L」、同じく3Mの「ウルトラフィニッシュ」、ハセガワの「セラミックコンパウンド」と使用し、仕上げはタミヤのモデリングワックスで仕上げました。

これで製作記は完結です。
 
 
 

2011年4月10日日曜日

フジミ ポルシェ911GT3R「初音ミク X GSRポルシェ」 Type B 製作記 その4

この地方では桜の満開は先週ぐらいでした。
週末は木々に雪のように携えた花達が雨で散りだしました。
桜の散り際の早さは昔から儚さや潔さにも例えられるほど一斉に散っていきます。

桜を本当に楽しめるのはこの短い春の間だけで、これからは雨で散った花びらが車のボディーに付着してデカールの様相を呈するわ、新緑が芽吹きかけるとどこからともなく毛虫が湧いてくるわ、秋は落ち葉が吹き溜まり側溝を詰まらせたり、これまた車のボディーへ付着して、渋いデカールと化するわで(人間にとって)弊害が多いのもこの桜の特徴かなと思われるわけですが、それを補っても有り余るぐらい日本人には桜というのは特別なもののような気がします。(お詫び:かなり自分勝手な主観が入っています。)

さて、リンクさせていただいている「かっぱコーヂ 」さんのコメントで教えていただいた、製作記2で書いたフロントウインドウ、サイドウインドウ、リヤウインドウ一体型クリアパーツについて加工なしで説明書通りはめる方法です。

製品の一体型では全くボディーにフィットしないと書きましたが、実ははめ方にコツがあり、かなりタイトであるのものの、きちんと収めると各部隙間なくできるということです。


(すでにボディーはカラーの塗り分けまで終わっていますので、ストックの新品で試してみます。)
両手でこのようにボディー下部全体を広げてウインドウパーツを収めていきます。
途中バチバチとボディーが軋む音がするので冷や冷やしてやっています。


ウインドウパーツの下回りがボディーのウインドウの桟に引っかかるようにハメ込むとよいようです。桟にあまり奥深くまでウインドウパーツをハメてしまうと反対側がうまく収まらなくなりましたので、このあたりは微調整が必要かと思われます。



きっちりと収まりました。しかし、もう少し合いが穏やかだといいのですが・・・これではクリアコートしたあとにハメ込むのは大変そうです。
その他ハメ込む際にAピラーの部分へのストレスがかかりそうなので、注意が必要と思われます。
「かっぱコーヂ 」さん、ありがとうございました。

それでは次はボディーの塗装のお話。
ボディーのリヤバンパー付近は説明書によると「ターコイズグリーン(グンゼ産業のみるきぃーぱすてるカラーセット グリーンver.)」が指定されていますが、実車の色を見ると青みが足りないような気がします。ミクの髪の色と言ったほうがいいのかもしれませんが・・・。


指定色の「ターコイズグリーン」(写真中)にガイアノーツの「純色シアン」(写真左)を混ぜ調色します。調色は適当ですが、純色シアンはクレオスの調色スプーンで数杯程度で仕上がりました。

調色するのなら最初から「ストーングリーン」を用いたほうが良かったかもしれません。ガイアノーツの説明によると「(中略)あのキャラクターの髪の色にぴったりです。(以下略)」とあります。ほとんど調色無しでできたのかもしれません。


ベースの白はすでに塗り終えているので、次はベースデカールの貼りつけなのですが、曲面への貼りつけは非常に難易度が高く失敗した時のスペアのデカールの入手困難さから、当初の塗り分けをデカールで再現ではなく、可能なかぎり塗り分けとしました。

ピンクは若干のマゼンタを加え赤みのあるピンクにし、イエローにもマゼンタを加えて赤みのある黄色にしています。

ピンク、イエローともお互いの色の境やベースカラーのホワイトとの境界はグラデーションとなっています。
カーモデルの塗装というとベタ塗りがメインなので、グラデーションの良いやり方が思いつきません。空ものとかAFVとかでは、片方の境目を型紙や粘土で浮かしてボケ味をつくるようですが、結構境目が長いので、うまくいくかわかりませんでした。

モノは試しと色を薄めて何度か塗り重ねて発色させ、マスキングなしのエアブラシでの細吹き方法でボケ味をつくってみたところ、自分なりに納得できたのでよしとしました。
一色塗るごとにクリアでコーティングして次に塗る色が混じらないにしてみました。


ドアノブ部分を加工したときに消えてしまったスジ彫りを入れました。
  
  
  

2011年4月3日日曜日

フジミ ポルシェ911GT3R「初音ミク X GSRポルシェ」 Type B 製作記 その3

4月になり新たな一歩、新たな旅立ちを迎えた方もいらっしゃると思います。
世間では未曾有の災害や環境汚染等心を痛めることが多く、これから先の状況が想像しにくいですが、苦難の先には明るい未来、希望に満ちた未来が訪れることを信じていたいと思います。

パーツ切り出しや加工が終わったので組み立てへと進めたいと思いますが、まずはプラモデル製作のセオリーである仮組みによるプロポーションの確認をしてみます。

全体のプロポーションはなかなか良いです。
前輪は気持ちフェンダーよりはみ出してて、逆に後輪は奥に引っ込んでいるのが気がかりです。足回りは要調整です。

タイヤの位置はほぼフェンダーの中心に位置しています。
車高も問題ありません。
タイヤのサイドウォールはレースカーならこれぐらいの厚みはあるのではないかと思います。
もちろんロープロファイルタイヤの装着も模型的には格好はよく見えるでしょう。


シャーシの部分です。この角度から見ると前輪がフェンダーから気持ちはみ出ているのがわかります。
フロントスポイラーのダクトを開口したことで、フロントスポイラーのダクトの背面にあったボディー固定部品も切り飛ばしてしまい、ボディーとの固定ができなくなっていますが、フロントのアンダーフロアで最後にボディーを固定してしまえばボディーとシャーシとの固定は可能であることがわかります。

仮組みはここまでで、以下製作に移ります。

シャーシは全面をゼミグロスブラックの塗装が指定されていますが、実車でタイヤを外してジャッキアツプしている写真を見る限りボディー色(ホワイト)のように思えたので塗り分けを行いました。
塗り分けても完成時に見えない部分ですが、キットではシャーシがきちんと造作されているのでここは敬意を払い塗り分けたと無理やり理由付けします。

フロントのアンダーフロアーとリヤディフューザーは色の変化をつけるために自家製のカーボンブラックで塗装しました。
以前はスタジオ27のカーボンデカールを貼っていましたが、スタジオ27のカーボンデカールと同じ色(ブラックよりもダークメタリックに近い色)に調合し塗装するだけでも雰囲気がでることがわかり、それ以来お気軽に済ませたいところは調色したものを使っています。

調色レシピはフィニッシャーズのカーボンブラックマットを7に対してファインシルバーを3で調色したものです。もともとカーボンブラックマットにはシルバーが含まれていますが、さらにシルバーを増やすことでシルバーの粒子が細かい模様のように見えるのを狙ったものです。
(色の感覚はあくまで私的な感覚なので個人差があることをご了解ください。)


左側に光っている部分が調色したカーボンブラックで、艶のない部分はゼミグロスブラックです。


キットはGT300クラスに参戦していた実車と比べてデカールが不足しています。特にスーパーGTとのライセンス上で問題になったであろうカーナンバーやフロントウインドウステッカーは目立つもので何とか再現したいと考えました。(逆に言えば目立たないところは適当に・・・と思っています。)

カーナンバーは蛍光のオレンジや山吹色などの配色でアルプスMD-5500では表現が非常に難しいこともあり、流用できるものがないか探していたところ、SHUNKOのZona430(フェラーリーF430)用のデカール使えそうなことがわかりました。他にトミカZ(フェアレディーZ)も流用できそうですがこちらはどこにも売っていなくて諦めました。
実車のフロントウインドウステッカーには他に「PORSCHE」(白地に黒文字)が貼られていますので、こちらはMD-5500で自作します。

タイヤのサイドウォールには「Hankook」の文字がありますが、こちらはどうしましょうか・・・?今のところエッチングで自作ステンシルを作るしかなさそうです。