明日から3月、今年度最後の月です。
ご覧いただいている皆さんも年度末で慌ただしい時期かと思います。
このところブログの更新が滞っているのは理由がありまして、年度末とかそういうのは一切関係なく、最近発売されたミクポルシェの影響です。
同時期にタミヤのLEXUS LFAも発売され、かなり興味があったのですが、店頭で見かけたミクポルシェに心惹かれ、気がつくとAとBの両方を買っていました。
今現在仮組みを着手しています。GT300仕様にするにはナンバーデカールやらフロントガラスの鉢巻が足らないようですが、それはあとで考えましょう・・・・。今回は積ん毒ではありません。
さて、前回の続きです。「精密屋のウレタンクリア」はなぜかヒケちゃう・・・それは特徴として受け止めればよいのですが、もっと他のウレタンクリアはないものかとインターネット上で探すと、実車用のものが目にとまりました。
実車用のウレタンクリアはかなりの種類が存在し、選択に迷うほどなのですが、通販で手に入りやすいロックペイントの「マルチトップクリアSH」を選んでみました。
根本的に違うのが、主剤と硬化剤の配合で、その1で紹介した「フィニッシャーズのGP1」、「精密屋のウレタンクリア」の両方が主剤10に対して硬化剤1を加えるものでしたが、こちらは主剤2に対して硬化剤1を加えるものです。
内容は別として10:1の混合比って、少ししか使わない場合は、計量が非常に面倒なのですが、2:1なら比較的に簡単にできそうというのも選んだ理由のひとつだったりします。
もう一つの違いは「マルチトップクリアSH」には硬化剤が外気温に応じて複数あり、シンナーも同じく外気温に応じて複数存在します。
通販のページには、硬化剤を多く加えるためシンナーで硬化速度を調整するのではなく、硬化剤で調整するとよいとあります。
硬化剤は「遅乾型」で、シンナーは「夏型シンナー」を選びました。
理由はあまり早く乾燥すると塗面のホコリの除去に困るかも・・・そんな理由からでした。
模型屋で売っているシンナーはアクリルやエナメル、アクリルラッカーと分けがあるものの、乾燥時間に関わるものといえば添加剤のリターダしか思いつきませんので、シンナーの揮発速度に応じたものが複数あるのは、理にかなっていると思いました。
2セットほど使用しましたが、アクリルラッカー並に乾燥は早いです。特に夏場はかなり早く硬化するので、硬化剤は「遅乾型」で硬化速度をゆるやかにして、塗面についたホコリを除くことができるだけの余裕を持ったほうがよいと思います。
使用感は「精密屋のウレタンクリア」と同じくシャビシャビの感じ、「精密屋のウレタンクリア」に比べ厚めに吹いてもタレにくく思います。
乾燥後も塗面のヒケがありません。
値段も安いですし、実車用クリアという響きもマニアックな気持ちをくすぐることでしょう。
これでほぼ自分では理想とするウレタンクリアに出会えたわけですが、「マルチトップクリアSH」の2セット目を消費して、もっと深みのある艶ともっとタレにくいものがないか欲を出してさがしていたところ、複数のモデラーの方のブログで紹介されている日本ペイントの「nax20LX」というウレタンクリアに関心を持ちました。
ただ、ネット通販では、思うように小分けして売っていません。16リッターぐらいは最小で買わなくてはいけないようなので、続いてヤフオクを探すとありました。1リットルで小分けして販売しています。もちろん買いました。
1リットルの小分けは、日本ペイントのパッケージのものでなく主剤が汎用
のスチール缶、硬化剤が汎用のポリエチレンのボトルに入れられているため
この写真はその出品者の方の了解を得て使わせていただいています。
使用感はわずかに粘度を感じる程度で30パーセントの希釈で楽に吹きつけられるものの「フィニッシャーズのGP1」と同じくらいタレません。
乾燥後の光沢は今までの中では吹きっぱなしで一番よく輝いています。もちろん研ぎ出すとさらに深みのある艶がでてとても良好な印象を受けました。
主剤、硬化剤の混合比率は写真にあるように3:1で少量でも混合しやすい比率となっています。
シンナーはあえてウレタンシンナーを使わずにFOKのシンナーを使用しています。
実は「マルチトップクリアSH」の2セット目を使う辺りからウレタンシンナーの臭いがとても気になり、クレオスのシンナー、FOKのシンナーを試験的に使ってみたところ、仕上がりに影響がなかったことと、硬化障害がなかったことから、そのままFOKシンナーで希釈して現在に至っています。(メーカーの推奨ではありませんので、同じようにされる方があれば自己責任にてお願いします。)
「マルチトップクリアSH」、「nax20LX」とも実車塗料ですので黄変の心配は少ないと思いますし、値段も模型用に比べると非常にリーズナブルになっています。
今おすすめするとすれば最後にご紹介した「nax20LX」です。吹きっぱなしでもこんなに艶が出るのかなと思うことでしょう。
2011年2月28日月曜日
2011年2月17日木曜日
ウレタンクリアについて考える その1
模型店でウレタンクリアが販売されていることもあり、すでにお使いのユーザーも多いと思います。
ウレタンクリアはアクリルラッカーのクリアと比べると良好な光沢が得られ、厚く強固な塗面が得られるのが魅力です。反面ウレタンクリアの主剤と硬化剤が反応し生成されるイソシアネートと言われる有害な物質で健康を害する恐れがあり取り扱いに十分な配慮が必要になります。
塗装の際には、有機溶剤用の防毒マスクに吸収缶を装着し塗装ブース(強制換気)でイソシアネートを吸引しないようにしましょう。
吸収缶に対応するガスによっていくつかの種類があるようです。こちらは有機ガス用のものです。他には亜硫酸ガス、アンモニア、一酸化炭素用などがありました。
吸収缶のラベルに使用時間を記入しておくと耐用時間を知るのに便利です。
このメーカーの品は耐用時間がラベルに破過曲線図として載っていました。
それでは、話は長くなりますが、失敗談を含めて今まで使用したウレタンクリアについての私的な感想を交え、自分への覚えの意味も含め綴っていきます。
現在までウレタンクリアは「フィニッシャーズのGP1」「精密屋のウレタンクリア」「ロックペイントのマルチトップクリヤーSH」と使ってきました。
「フィニッシャーズのGP1」は、説明書によるとシンナーは40パーセントがリミットとありますが、40パーセントのシンナー希釈でも粘度が高くエアブラシで吹きにくい印象、しかも乾燥は非常に遅いため、塗装後はホコリが付着しないように配慮しなくてはいけないと私の中では非常に敷居の高いウレタンクリアの印象がありました。
説明書によるとシンナーによる希釈がより少ないほうが光沢、乾燥時間が良好になるとあります。原液を3気圧以上のガンで吹きつけるとよいとも説明されています。エアーガンは持ち合わせがないのでエアテックスのエボリューションをノズルベースセットでニードルを0.6ミリに変えトライします。
原液はやっぱり無理です・・・。
ウレタンクリアが蜘蛛の糸になってエアブラシの先から放出されます。しばらくするとノズルが詰まって、どうにもならなくなりました・・・。
次に希釈の限界値の40パーセントのシンナーで吹きつけます。圧力もコンプレッサーの最高値を使用しました。
何やら吹き付けた反対側は白い結晶のようなものが付着し、その結晶を消すためにウレタンクリアを吹きつけると反対側がまた同じく白い結晶のようなものが付着し、永遠のスパイラルに巻き込まれていきます。
ネットで検索すると白い結晶はシンナーを吹きつけると消えるとのこと・・・早速試します。たしかに消えますが、今度は表面が垂れてきます。
希釈度を50パーセント以上すれば、楽に吹けるもののゆず肌になり、イレギュラーながら硬化剤を通常の1割から3割まで増量するとたしかに50パーセント以上の希釈をしてもゆず肌にはなりませんでした。しかし、この方法はあくまでもイレギュラーであり、ウレタンクリア主剤を使い切る前に硬化剤がなくなります。
結局2セット目を購入しあれこれと模索するも成功せず・・・心が折れてしまいました。
「フィニッシャーズのGP1」って相当難物の印象を受けますが、誤解なく・・・ちゃんと使いこなせていらっしゃる方もネットでたくさんお見受けしました。私が使いこなせなかっただけだと思います。
ウレタンクリアにトラウマになりかけたそんな時に偶然模型店で出会った「精密屋のウレタンクリア」これがダメなら永遠にウレタンクリアを使うことを封印しようと決心し試し吹き。
主剤の粘度は最初っからシャビシャビ・・・硬化剤を添加しても特に粘度が高まることもなく、このままシンナーによる希釈なしでも吹けそうです。
念のために10パーセント程度で希釈します。使い心地は大変よく、感覚的にはオートクリアやスーパークリアーとほとんど同じ。
つまり、アクリルラッカーと同じように使えました。
硬化時間も「フィニッシャーズのGP1」と比べればかなり早く硬化します。
とても好印象でいままでのウレタンクリアの呪いから開放されました。
でも・・・・いいことばかりではありません。この「精密屋のウレタンクリア」は乾燥後しばらくするとアクリルラッカーと同じようにヒケるのです。硬化後にヒケるのは精密屋のホームページには書いてありません。
でも確かにヒケるのです。それも乾燥後しばらくして・・・。デカールをクリアコートしようとする場合は、アクリルラッカーと同じで乾燥後もしばらく養生しておく必要があるようです。
ウレタンクリアは硬化剤に反応して化学変化による硬化をするからヒケないと聞いていたのですが、ヒケるのです。
もともとシンナー分が多くシャビシャビ然としていたのでしょうか(精密屋のホームページでは、「塗料メーカーとのコラボレーションでスケールモデル専用にスペシャルブレンド」)・・・・。シンナーが揮発してヒケると考えれば辻褄があうのですが、あくまで仮定ですので念のため・・・。
ウレタンクリアはアクリルラッカーのクリアと比べると良好な光沢が得られ、厚く強固な塗面が得られるのが魅力です。反面ウレタンクリアの主剤と硬化剤が反応し生成されるイソシアネートと言われる有害な物質で健康を害する恐れがあり取り扱いに十分な配慮が必要になります。
塗装の際には、有機溶剤用の防毒マスクに吸収缶を装着し塗装ブース(強制換気)でイソシアネートを吸引しないようにしましょう。
吸収缶に対応するガスによっていくつかの種類があるようです。こちらは有機ガス用のものです。他には亜硫酸ガス、アンモニア、一酸化炭素用などがありました。
吸収缶のラベルに使用時間を記入しておくと耐用時間を知るのに便利です。
このメーカーの品は耐用時間がラベルに破過曲線図として載っていました。
それでは、話は長くなりますが、失敗談を含めて今まで使用したウレタンクリアについての私的な感想を交え、自分への覚えの意味も含め綴っていきます。
現在までウレタンクリアは「フィニッシャーズのGP1」「精密屋のウレタンクリア」「ロックペイントのマルチトップクリヤーSH」と使ってきました。
「フィニッシャーズのGP1」は、説明書によるとシンナーは40パーセントがリミットとありますが、40パーセントのシンナー希釈でも粘度が高くエアブラシで吹きにくい印象、しかも乾燥は非常に遅いため、塗装後はホコリが付着しないように配慮しなくてはいけないと私の中では非常に敷居の高いウレタンクリアの印象がありました。
説明書によるとシンナーによる希釈がより少ないほうが光沢、乾燥時間が良好になるとあります。原液を3気圧以上のガンで吹きつけるとよいとも説明されています。エアーガンは持ち合わせがないのでエアテックスのエボリューションをノズルベースセットでニードルを0.6ミリに変えトライします。
原液はやっぱり無理です・・・。
ウレタンクリアが蜘蛛の糸になってエアブラシの先から放出されます。しばらくするとノズルが詰まって、どうにもならなくなりました・・・。
次に希釈の限界値の40パーセントのシンナーで吹きつけます。圧力もコンプレッサーの最高値を使用しました。
何やら吹き付けた反対側は白い結晶のようなものが付着し、その結晶を消すためにウレタンクリアを吹きつけると反対側がまた同じく白い結晶のようなものが付着し、永遠のスパイラルに巻き込まれていきます。
ネットで検索すると白い結晶はシンナーを吹きつけると消えるとのこと・・・早速試します。たしかに消えますが、今度は表面が垂れてきます。
希釈度を50パーセント以上すれば、楽に吹けるもののゆず肌になり、イレギュラーながら硬化剤を通常の1割から3割まで増量するとたしかに50パーセント以上の希釈をしてもゆず肌にはなりませんでした。しかし、この方法はあくまでもイレギュラーであり、ウレタンクリア主剤を使い切る前に硬化剤がなくなります。
結局2セット目を購入しあれこれと模索するも成功せず・・・心が折れてしまいました。
「フィニッシャーズのGP1」って相当難物の印象を受けますが、誤解なく・・・ちゃんと使いこなせていらっしゃる方もネットでたくさんお見受けしました。私が使いこなせなかっただけだと思います。
ウレタンクリアにトラウマになりかけたそんな時に偶然模型店で出会った「精密屋のウレタンクリア」これがダメなら永遠にウレタンクリアを使うことを封印しようと決心し試し吹き。
主剤の粘度は最初っからシャビシャビ・・・硬化剤を添加しても特に粘度が高まることもなく、このままシンナーによる希釈なしでも吹けそうです。
念のために10パーセント程度で希釈します。使い心地は大変よく、感覚的にはオートクリアやスーパークリアーとほとんど同じ。
つまり、アクリルラッカーと同じように使えました。
硬化時間も「フィニッシャーズのGP1」と比べればかなり早く硬化します。
とても好印象でいままでのウレタンクリアの呪いから開放されました。
でも・・・・いいことばかりではありません。この「精密屋のウレタンクリア」は乾燥後しばらくするとアクリルラッカーと同じようにヒケるのです。硬化後にヒケるのは精密屋のホームページには書いてありません。
でも確かにヒケるのです。それも乾燥後しばらくして・・・。デカールをクリアコートしようとする場合は、アクリルラッカーと同じで乾燥後もしばらく養生しておく必要があるようです。
ウレタンクリアは硬化剤に反応して化学変化による硬化をするからヒケないと聞いていたのですが、ヒケるのです。
もともとシンナー分が多くシャビシャビ然としていたのでしょうか(精密屋のホームページでは、「塗料メーカーとのコラボレーションでスケールモデル専用にスペシャルブレンド」)・・・・。シンナーが揮発してヒケると考えれば辻褄があうのですが、あくまで仮定ですので念のため・・・。
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